未就学児とケーキ屋さんごっこをして成長を感じた小話
きなこちゃん(幼稚園児)は「ごっこ遊び」が大好き。
自宅では三角巾とエプロンをつけ、「ごちゅうもんはなににしますか」。コックさんになります。
「ハンバーグランチをお願いします」。
ランチを待ちながら、親なりに「注文をとる係と料理する係を兼ねているということは、お店のイメージはこじんまりとしたカフェかな」と想像しています。
一方、散歩で公園に行くと決まってケーキ屋さん。椅子の上に石を並べて、ショートケーキの出来上がり。
完成すると必ず、「じゃあ、たべてみよっか」。
石(きなこちゃんの中ではケーキ)を口につけようとするので、必ず注意を促します。「きなこちゃん、(ごっこ遊びだから食べる)ふりだけだよ」
「ごっこ遊び」をすると、表現力やコミュニケーション能力がはぐくまれるのかも、なんて期待もあるので、注意の仕方にも気を付けます。きなこちゃんなりの世界観みたいなものをなるべく壊さないように。
そんな親の気遣いをよそに、きなこちゃんは石(きなこちゃんの中ではケーキのはず)をほおばりながら言いました。「ケーキみたいなあじがするね!」
そこは、「このケーキおいしいね」じゃないんかい!
ただの石を「ケーキ」だと思い込もうと暗示を掛けていたのはむしろ親の方でした。