コミュ障夫婦が戸建てで子育て

途方にくれた夫婦が、小さな新興住宅地で、気難し屋の一男一女と暮らしています。周りを気にし過ぎてしまうあまり、周りは気にせず楽しく暮らす!と躍起になる妻と、趣味は音楽と読書で割と色々協力的な夫の日々。

【衆院選2017投票④】【投票意欲という名の「傘がない」】総選挙で投票先に迷った時に聞く楽曲を集めてみた

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投票締め切りまで5時間を切りました。いまだに投票したい政党・候補者が見出せません。このまま投票所に行っても、プリンスのシンボルマークを書いてしまいそうなので、総選挙とは、民主主義とは何かを考えさせる楽曲のピックアップを続けます。第3弾。

井上陽水「傘がない」

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あろうことか今日は台風。大雨です。こんなことなら、期日前投票に行き、「22日には台風が直撃します。間違いないので」と説明すればよかったです。
ただ、「台風直撃」が期日前投票の理由になるのでしょうか。

窓を通して大雨と暴風を感じながら、テレビを眺めていると、報道とは何かという問題に直面しそうになりました。

 

井上陽水の「傘がない」は1972年発売。
世は学生運動でにぎわっているけど、そんなことよりも自分は「君」に行きたいのに「傘がない」んだよと嘆く人物を描いた歌と評価されているそうです。
「大切なのは社会のことより自分の生活」というメッセージを訴えているようにも思え、今の私には実にタイムリーです。

テレビでは我が国の将来の問題を誰かが深刻な顔をしてしゃべってる

たしかに、ここ数日、テレビでは我が国の将来の問題を誰かがしゃべっています。
私には彼らの表情はそれほど深刻には見えませんが、それなりに深刻なのでしょう。
総選挙では毎回、報道の世界には多大な広告やら選挙公報やらで国のお金がもたらされるそうなので、いつも以上に気合が入るのかもしれません。
台風の被害が激しくなれば、番組の構成や取材の体制を変えないといけないでしょうから、気が気でないかもしれません。

しかし、井上陽水は違います。「だけども」と続けます。

だけども 問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨にぬれ

つめたい雨が 僕の目の中に降る
君の事以外は何も見えなくなる
それはいい事だろ?

「?」が気になってきました。
「大事なのは社会の問題よりも自分の恋沙汰だ」との考えに、歌詞の主人公は自信が持てなくなってきたのでしょうか。
あるいは、ひょっとしたら、「君」という恋人そのものがいないのではないでしょうか。
学生運動をしつつ異性との出会いも楽しんでいる連中を目の当たりにして、
「うー、あいつら、社会問題にも異性問題にも取り組みやがって」とむしゃくしゃしているのではないでしょうか。

歌詞は次のように終わります

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない

「行かなくちゃ」です。
雨にぬれながらの道中かもしれませんが、時制がはっきりしません。
ひょっとしたら、主人公は家を出ていないのかもしれません。
だとしたら、「『君』は恋人ではない。恋人はいない」説の妥当性が強まってきた気がします。

主人公(井上陽水?)は、盛り上がる学生運動を、学生運動をしたり顔で報道するメディアを、またはそれらを含めた世相そのものに対して冷めてしまったということなのでしょうか。

忘れていました。
今日は総選挙投票日でした。
私にとって、「君」は「投票業務のために休日出勤している役所職員」であるべきです。
私にとって、「君の家」とは「投票所が設置されている近所の施設」であるべきです。

 

そうこうしていると、長女で幼稚園児のきなこちゃんが近づいてきました。

「どうしてわたしはせんきょできないの?」
「まだ小さいから投票権がないんだよ」
「おおきくなったらせんきょできるの?」
「そうだよ」
「わたし、もうすぐおとなになるから、せんきょできるね」

 

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