「朝日新聞、死ね。」の維新・足立議員ツイートにみるブログの力【「保育園落ちた日本死ね」は永遠に】
日本維新の会の足立康史衆院議員が、ツイッターで「朝日新聞、死ね」と投稿し、話題になっています。
報道によりますと、「加計学園」問題の社説をめぐり、先般の「保育園落ちた日本死ね」ブログに触発されたもようです。
足立氏は毎日新聞の取材に「朝日新聞の加計学園問題に対する扱い方への異議申し立てを、考え得る最も厳しい言葉で非難した」と述べた。流行語にもなった「保育園落ちた日本死ね」を念頭に「『死ね』という言葉は私自身は許容されると思っていないが、今の国会と日本社会は是としているようなので使った」と説明した。
足立氏は、匿名の「保育園落ちた日本死ね」ブログを釈明の材料に使っているようです。要するに、匿名ブログを言い訳にしているということですね。
コミュ障ブログでは、文化の日に、「保育園落ちた日本死ね」を引用し、祝日法第2条「こどもの日」の「感謝」の対象に「父」が含まれていないことに疑義を呈した記事を投稿しました。さらに9日には、「日本死ね」ブログを国会で取り上げただけでなぜか「新語・流行語大賞」の受賞者になり、発表・表彰式に出席した山尾志桜里衆院議員についても記事を投稿した身としては、他人事とは思えない気がしてきましたので、ペンをとってみます。
私人の引用
kodate-kosodate.hatenablog.com
文化の日の記事です。
あらためて祝日法第2条を引用します。
第二条 「国民の祝日」を次のように定める。
こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
先般の記事では、「母に感謝する」のくだりに「父」が含まれていないことを指摘し、「いかにも『昭和以前』の子育て観がにじみ出ている」と疑義を呈しました。さらに、「保育園落ちた日本死ね」ブログのようなシンボリックなきっかけがあれば、改正の機運が高まるかもしれないとの見解を示しました。
公人の触発
文化の日から11日たちました。私たち「コミュ障夫婦」は私人の立場でブログを書いており、「保育園落ちた日本死ね」ブログを引用したのも私人の立場です。
ところが、足立氏は衆院議員という公人。私人の「コミュ障夫婦」は引用しつつも「死ね」のアレンジはしていません(もちろん、「祝日法死ね」なんて思っていませんが)。一方、公人の足立氏は「朝日新聞、死ね」とツイートしました。
朝日新聞、死ね。
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2017年11月11日
(社説)「加計」開学へ これで落着とはならぬ:朝日新聞デジタル https://t.co/i6OE4aIagV
1年9カ月を超えるブログの力
足立氏のツイートは、民主主義や言論の自由を支える報道機関に対する「弾圧」にもなり得ますが、ここでは「保育園落ちた日本死ね」ブログの持つ力に注目したいと思います。
はてな匿名ダイアリーで「保育園落ちた日本死ね」の記事が投稿されたのは2016年2月15日です。
投稿からあすでちょうど1年9カ月を迎えます。
これほどの時空を超えても、国会議員のスマホ操作(足立氏はタブレット端末でつぶやいたのかもしれませんが)に単なる私人の言葉が影響力を及ぼす。国会議員は批判され、ひょっとしたら政治生命に関わるかもしれない。
こんな現象がかつてあったでしょうか。こんなことが可能になったのは、インターネットの力に他なりません。誰でもブログやツイッターを開設し、意見を発信できるようになりました。
「なかなかアクセス伸びないものだね」
「コミュ障夫婦」も時流に乗り遅れまいと、調子に乗ってブログを開設してみましたが、アクセスは思ったようには伸びません。悩むほどではないですが、夫婦で「やっぱりなかなか見てもらえないものだね。あはあは」と笑い合っています。
はてなブログをしているユーザーの多くも、同じようなことを思っているのではないでしょうか。「どうやったらもっと読まれるんだろう。別に読まれなくてもいいんだけど。あはあは」と。
で、ここに来ての、「保育園落ちた日本死ね」ブログですよ!
繰り返しになりますが、一私人の言葉が1年9カ月を超えて国会議員を動かし、スマホ操作をさせてしまいました!それだけではなく、毎日新聞への取材対応で引用され、釈明の材料にも使われている!
これぞ「ブログの力」だと思いませんか!
話題を取り上げるだけでなく、話題にされるブログの力は、永久機関(外部からエネルギーを受け取ることなく、仕事を行い続ける装置)と言えるでしょう!
「日本死ね」ブログには、どれだけアクセスがあったのでしょうか!
どうなる待機児童問題
私たち「コミュ障夫婦」のブログも力を持てば、祝日法第2条改正への道が開くのかもしれません。
しかし、残念なこともあります。「保育園落ちた日本死ね」ブログが力を蓄えているとはいっても、あのブログが訴えていた「待機児童問題」は、1年9カ月たっても抜本的解決への道が開けていないという現実であります。
追伸。山尾氏について書いた記事を紹介しておきますので、興味のある方はよろしくお願いします。