コミュ障夫婦が戸建てで子育て

途方にくれた夫婦が、小さな新興住宅地で、気難し屋の一男一女と暮らしています。周りを気にし過ぎてしまうあまり、周りは気にせず楽しく暮らす!と躍起になる妻と、趣味は音楽と読書で割と色々協力的な夫の日々。

【トパーズ・ラブ前編】なぜ妻は30代にして初めてキンキキッズのCDを買ったのか【デーモン・アルバーン】

先日、幼稚園児のきなこちゃんがアイポッドipod)をほぼ独占していることを書きましたが、そこにライバルが現れました。

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妻が、1月24日発売のキンキキッズKinki Kids)39枚目のシングル「トパーズ・ラブ/デスティニー(Topaz Love / Destiny)」を買ったのです。

同時期に夫が購入したデーモン・アルバーン(ブラー、ゴリラズ)主導のバンド「ロケット・ジュース・アンド・ザ・ムーン(Rocket Juice & The Moon)」の同名アルバム(2012年発売)が加わり、我が家の再生機器は三つ巴での奪い合いとなっています。

 

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ライトなファンとは

妻は、「ライトなキンキファン」を自称します。一番好きな曲は2枚目のシングル「愛されるより 愛したい」だそうです。

幼稚園児のきなこちゃんも懐メロ系の歌番組で聞いただけですが気に入ったらしく、知っている言葉をメロディーに勝手に当てはめて、替え歌風に歌っています。


しかし、聞けば、妻は自腹でキンキキッズのCDを買ったことはなかったそうです。
人生の楽しみの一つにCD購入を挙げる夫が「CD買ったことないのに、なんで『ファン』なの?『ライト』とことわってはいるけどさ」とたずねると、妻は、

 

「キンキは『世代』だからね。ライトなファンというか、『一般人界のファン』というかさ。あなただって、歌番組や『堂本兄弟』を横目に見つつ、何となく見守ってきたところあるでしょ。同世代なんだからさ」と、さも知ったように答えます。

 

「時代」と「世代」

ケミストリーのことは「時代」と言い表し、キンキのことは「世代」と表現する妻。

 

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「『硝子の少年』といえば山下達郎のデモボーカル版(『オーパス・オールタイム・ベスト1975ー2012』初回盤に収録)」と公言する夫は、

 

「『時代』と『世代』もニュアンスの違いが分からないし 、別に追いかけてきてはいないよ。若いころから業界全体から猛プッシュされている印象はあるけど。『LOVE LOVE あいしてる』で司会したのはデビュー直後じゃなかったっけ?この二人は、われわれの世代にとっての中山秀征(50)になるのかな 、なんて感じがしたけどねえ」と述べました。

 その直後、「あ、『世代』って言っちゃった。あなたが言うように、たしかに『世代』なのかなあ」と、我に返ったように言いました。

 

きっかけは「ジャニーズカウントダウン

妻は(夫も)いうなれば、「キンキキッズど真ん中世代」。しかし、CDを買うまでには至っていませんでした。

そんな妻がCDを買う腹を決めた第一のきっかけは、年をまたいだ「ジャニーズカウントダウン」(フジテレビ系)でした。

亀と山Pの歌が終わり、中継が京セラドームのキンキキッズに切り替わった時でした。
妻が心配そうに声をあげました。

「剛がヘッドホンしてるよ。え~、まだ病気なのかなぁ」

 

自腹でCD買ったことないのに、結婚した年から、「ジャニーズカウントダウンを見ないと年が越せない」と絶対に譲らない妻に、視聴を半ば強要された夫も「確か、難聴って言ってたよね?音とれるのかな?」と心配そうです。

 

夫婦が見守る中、キンキキッズは「アニバーサリー」を見事に歌いきり、この時、妻のライトなキンキキッズ熱に火が灯ったようでした。

 

NHK「ソングス」

年始の慌しさが過ぎたころ、妻はブルーレイレコーダーにNHK総合「ソングス(SONGS)」(2017年12月14日放送)が偶然録画されていたことに気づき、何となく、再生ボタンを押しました。

 

番組では、CDデビュー20周年という節目の年に堂本剛さんの左耳が突発性難聴に襲われ入院し、「トパーズ・ラブ」を共作するまでの過程がロング・インタビューで紹介されました。横浜スタジアムで開かれた記念イベントは、光一さんが1人でステージに立ち、剛さんは中継で参加する形式で興行されました。

 

このイベントで、光一さんが、剛さんに作詩を頼むつもりでいた制作中の曲を即興で歌う場面があるのですが、この曲こそが「トパーズ・ラブ」なのです。
中継の剛さんは、光一さんの歌声と、歌声を包む会場のファンの空気を感じ取り、仮の詩を書き上げました。


仮のタイトルは「突発ラブ」。

このエピソードに、妻は「すごい。突発がトパーズ…自分達で運命を作り上げてる…これがプロのアイドルの凄み…?」とうなり声を上げました。

「『硝子の少年』といえば山下達郎」な夫も「なんと赤裸裸な…」と目を丸めました。

 

インタビューが終わり、完成した「トパーズ・ラブ」を2人が披露します。

 

その時、それまでずっと、何となく見ていた妻の様子が一変しました。

「何これ!爽やか!これは…今、私が、応援しないと!私は、キンキのCDを初めて買うよ!」

 (長くなったので中編に続きます)

 

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